世界の卵料理 vol.3中南米編

日本が世界に誇るソウルフードといえば「たまごかけごはん」。
“卵“は多くの国々で親しまれていますが、世界にはどんなソウルフードがあるのでしょうか?
今回は、卵を使った中南米の国々のソウルフードをご紹介したいと思います!


〇メキシコ『ウエボス・ランチェロス』

メキシコの朝の定番メニューとして人気の料理です。
「ウエボス」はスペイン語で卵、「ランチェロス」は牧場という意味で、もともとは朝早くから働く牧童たちが、一仕事終えた後の「2回目の朝食」として食べていた料理なんだとか。
作り方は様々ですが、目玉焼きとサルサソースだけは必須です。
写真ではそれにプラスし、トルティーヤ、トマトソース、炒めた挽肉、サルソース、サワークリームを添えています。下に敷かれたトルティーヤを切り分けながら、卵や具材と合わせて頂きます。

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サルサソースなど具材がスパイシー!だけど卵とマッチして辛すぎず、食欲をそそる味!沖縄のタコライスを思わせるような味で、日本人の口にも合うと思います。

〇アルゼンチン『エンパナーダ』

アルゼンチンで親しまれている家庭料理です。形は餃子のように見えますが、小麦の生地やパン生地を薄く伸ばし、スパイシーなお肉や卵などを包んだオーブンで焼いた料理です。
パンで包むという意味の「empanar」から派生して名付けられました。
じゃがいもを入れたり、ヤギ肉を使ったりと、各地方によっても違いがあります。

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お肉はドライカレーのような食べやすい味で、かじると茹で卵のゴロっと感じます。子供から大人まで好まれそうな味だと思いました。

〇ボリビア『ピケマチョ』

ボリビアではパーティーにはコレ!というくらい、特別な日には定番のメニューなんだそう。
一口大の牛肉、フライドポテト、玉ねぎ、茹で卵などが山盛りになった料理で、マスタード、マヨネーズ、ケチャップ、チリパウダーなどでスパイシーに味付けされています。
名前の由来は諸説ありますが、一説によると、「1人で1皿食べられる人はだいたいマッチョだから」とされています。

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いろいろな具材がゴロゴロ入っていて楽しい!ちょっとピリ辛ですが、ナポリタンのようなケチャップが効いた味付けなので、子供も好きそうな味付けだと思いました。濃い目の味なので、お酒にも合いそう!パーティーの定番料理というのがよく分かります。

〇ペルー『タクタク』

ペルーの家庭では、「今日は家にある残りものでごはんにしよう。」という時の定番がタクタクなんだそう。
家に余りがちなご飯や煮込んだ豆をフライパンで炒めて、オムレツのような形にし、目玉焼きや焼いたお肉などを乗せた料理です。玉ねぎやトマト、豚肉などが入ることもあります。

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写真はトマト、玉ねぎ、豚肉入りで作ったものですが、味はほぼチキンライス!ですがタイ米なので、パラっとしたチャーハンのような食感です。
「おうちにあるものでいいや」という日でも、1皿でご飯だけでなくお豆や卵の栄養も美味しく摂れるのはいいなぁと思いました。

〇コスタリカ『ソパネグラ』

コスタリカで定番の、黒豆と卵が入ったスープです。
コスタリカ料理は果物や野菜をふんだんに使う特徴があり、玉ねぎ、パプリカ、にんにく、パクチーなどがたっぷりと入っています。
味付けは塩こしょうだけで、とってもシンプル。
卵はスープに割り落とす場合と、茹で卵にしてから入れる場合があります。

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すごく優しい味なのかなと思いつつ、食べてみると意外にパンチがあります。調味料は塩こしょうだけですが、野菜の風味や甘さがいいお出汁となり、卵のマイルドさも加わって美味しいです。


いかがでしたか?今回は中南米編をご紹介しました。
今後も様々な国の卵料理をご紹介していたいと思います。ぜひ一緒に探求しましょう!
「この国の〇〇という卵料理が美味しい!」など、情報がありましたらぜひコメント欄にお願いします♪

投稿者:片桐佑香

【参考文献】

「タマゴの歴史」(ダイアン・テュープス),原書房,2014

「世界のたまご料理」(岡根谷実里),NHK出版,2022